血糖値
糖尿病でなければ、血糖値は80~140 mg/dlくらいで推移します。初期の糖尿病は食 後の血糖上昇から始まります。
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)
過去1~2か月間の血糖値の平均を反映します。診断やコントロール目標などの指標として用いられています。
CPR、インスリン
膵臓のインスリン分泌能を評価します。インスリン治療の必要性やインスリン離脱の可能性などを知ることができます。
抗GAD抗体~膵島関連自己抗体~
1型糖尿病の診断に用います。2型糖尿病として治療を継続していても、実は1型糖尿病であることがあります。
悪玉コレステロール、善玉コレステロール、中性脂肪(脂質異常症)
心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こす動脈硬化を予防するためには、血糖値だけコントロールしていればよいわけではありません。脂質コントロールも併せて行っていく必要があります。
腎機能、肝機能など
糖尿病は様々な臓器に影響を及ぼします。腎臓や肝臓などもケアしていく必要があります。
尿糖
尿糖≒糖尿病ではありません。一般には、血糖値が170を超えると尿糖が出ると言われています。最近では、強制的に尿糖を出すタイプの糖尿病治療薬もあります。
尿蛋白
高血糖が長く続けば、腎臓にダメージを与えます。尿蛋白は腎臓のダメージを意味する所見の1つです。
微量アルブミン
尿蛋白は出ていない場合でも、わずかにアルブミンという蛋白質が尿から検出されることがあります。腎臓のダメージを早期に知るためのマーカーです。
尿ケトン
血糖値が高いときに、尿ケトンが検出される場合は、体内のインスリンが著しく不足しているサインです。速やかに治療を開始する必要があります。
~血糖値を点ではなく線で知る~
血糖コントロール状況を知る方法として、クリニック受診時に採血にて評価するHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)があります。治療の目標として非常に有用ではありますが、同じHbA1cでも血糖値の変動は人それぞれ大きく異なります。
図1)でお示しするAさんとBさんのHbA1cはともに7.5%ですが、血糖変動には違いがあります。
実生活の場である自宅や職場での血糖値の変動を評価する方法として、自己血糖測定をされている方もたくさんいらっしゃいます。実際に血糖値を測定してみると、HbA1cだけではわからなかった血糖の変動がよくわかります。
しかし、指先での血糖測定は、少しの痛みを伴うという問題や、測定回数に制限がある(痛みやコストの問題などで)、という問題点もあります。
そこで、最近注目されているのが、「持続血糖測定器」です。
図1)は、この持続血糖測定器により評価した血糖変動の推移の模式図です。
このシステムを用いると、想定外の血糖変動や、睡眠時の血糖の推移など、ご自身の血糖値を完璧に把握することができます。
現在、ご利用いただける機種は下記の3つです。
それぞれ特徴がありますので、詳細はスタッフにお尋ねください。私たちはこれらの新しい機器を患者さんに合わせて提案させていただき、また得られたデータで患者さん個々の血糖変動に合わせた最適な治療を提案していきたいと考えています。
InBody(体組成計)とは簡単に体成分分析が出来る装置(医療機器)です。
身体を構成する「筋肉量」「体水分量」「体脂肪量」「タンパク質量」「ミネラル量」「体細胞量」を部位別(右腕・左腕・体幹・右脚・左脚)に測定し、栄養状態に問題がないか、身体がむくんでいないか、身体はバランスよく発達しているか等、人体成分の過不足を評価する事ができます。
・健康状態を知ることができます
生活習慣病(肥満、糖尿病、高血圧、脂質異常症)の予防や治療に役立ちます。 むくみ(浮腫)などの診断や治療に役立ちます。
・短い時間で高精度の測定ができます
裸足で立ち、ハンドルを握り、わずか1分程度で測定可能です。
・世界で認められた分析装置
InBodyは世界80ヶ国以上の医療施設や大学・企業の研究施設などで、臨床検査・臨床試験・栄養指導・健康指導のツールとして使用されています。
※ペースメーカー等の体内機器を装着されている方、妊娠中の方は測定できません。
バランスが崩れていると様々な慢性疾患の原因、あるいは前兆と考えることができます。
定期的な測定を行うことによって自分の体の状態を知る事ができるので、より良い健康づくりに役立てる事が出来ます。
経口ブドウ糖負荷試験(Oral Glucose Tolerance Test:OGTT)
糖尿病の診断や糖尿病発症予測のための検査です。妊娠糖尿病の早期発見のためにも行われます。血糖値やHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)だけではわからない糖代謝異常を鋭敏に検出できます。糖尿病の家族歴がある方や将来の糖尿病リスクを知りたい方に有効な検査です。軽い炭酸の効いた甘いジュースを飲んでいただき、血糖値の推移をみていきます。